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桜の季節に芽吹く、新しい居場所。一ノ谷拠点、再出発


2026/04/01

桜の季節を迎えました。
この度、私たちの法人が長年歩んできた大切な場所である「一ノ谷拠点」が、新施設として生まれ変わります。思えば、私がこの仕事を始めたきっかけは、かつて耳にした「四国の、特に香川の西の方は福祉が遅れている」という悔しい言葉でした。その悔しさを原動力に、住み慣れた地域で当たり前に働き、暮らせる環境を目指して走り続けてきましたが、この新施設はその一つの大きな結実でもあります。

 

これまでの「一ノ谷拠点」は、建物の老朽化や耐震性の問題という大きな壁に直面していました。
今回、新施設の建設の機会を得る事が出来ましたが、それに際し、ただ「新しく安全な建物を作る」だけでは終わらせたくありませんでした。
何故なら私達が一貫して実践してきたのは「福祉『の』まちづくり」ではなく、福祉をツールとして地域全体を豊かにする「福祉『で』まちづくり」です,。

 

新施設では、障がい者の就労を支える「やまもも」と、生活を支える「居宅訪問介護部」を併設し、「働くこと」と「暮らすこと」を切れ目なく支える構造にしました。さらに、地域の方々も自由に利用できるイベントスペースを設けています。これは、福祉施設を閉ざされた場所にせず、誰もが主体的に参加し、地域住民同士のつながりを深めるための「手段」にするためです。

 

また、私が今回こだわったのは、館内に設置するアート作品です。かつて5日間の記憶を失うほどの苦しい時間を経験した私だからこそ、日々の生活の中に「心の豊かさ」や「彩り」があることの重要性を痛感しています。アートの温かさや希望を感じながら、利用者の方々が自分らしく過ごし、日々の小さな喜びに触れられるような“居場所”でありたいと願っています。

 

そして、経営者として掲げている大きな目標があります。「やまもも」で地元企業と共同開発した商品を全国へ展開し、**「月の工賃10万円」**を実現することです。これは単なる数字の目標ではなく、障がいのある方々が地域経済の担い手として誇りを持って自立していくための挑戦です。既に「やまもも」では施設外就労を通じ地元企業のニッショーさんとコラボした商品を作成し全国に販売発送しています。

 

これまでの10年間の歩みを振り返り、これからの10年を見据えたとき、この新施設は法人にとっても地域にとっても、結束を強める新たな一歩となります,。支えてくださる地域の皆さま、そして共に歩んでくれる職員の皆さんに感謝しつつ、誰もが安心して、そしてワクワクしながら暮らせる観音寺を目指して、これからも一歩ずつ着実に進んでまいります。